小(ちい)さな鳥(どり)かごの中(なか)から 僕(ぼく)は君(きみ)を連(つ)れ出(だ)したんだ 手(て)をつないで 走(はし)り続(つづ)けた 深(ふか)い森(もり)を抜(ぬ)けて 見(み)つけたのは 二人(ふたり)だけの楽园(らくえん) 誰(だれ)も知(し)らない世界(せかい)で 二人(ふたり)は靜(しず)かに暮(く)らした 花(はな)は搖(ゆ)れ 水(みず)は奏(かな)でて 星(ほし)は煌(きらめ)く だけど本当(ほんとう)に见(み)たいもの それはひとつ たったひとつ ねぇ、分(わ)かっているんだ ひとつになれない 何(なに)も殘(のこ)せない ねぇ、だけどいつの日(ひ)か 君(きみ)がそっと笑(わら)ってくれたら 僕(ぼく)は灰(はい)になってもいい ある朝(あさ) まどろみの中(なか)で 僕(ぼく)は黒(くろ)い影(かげ)を見(み)たんだ 動(うご)けなくて 声(こえ)も出(で)なくて 弱(よわ)い僕(ぼく)を嘲笑(わら)うように それは君(きみ)を連(つ)れていった ねぇ、分(わ)かっていたんだ いつかあいつが奪(うば)い返(かえ)しに来(く)ること ねぇ、ポロポロの足(あし)で たどり著(つ)いた あの鳥(どり)かごで それは僕(ぼく)に言(い)ったのさ もう一度(いちど) その羽根(はね)が 羽(は)ばたけるなら 僕(ぼく)がここにいよう ねぇ、振(ふ)り返(かえ)らないで 君(きみ)がしてたみたいに 僕(ぼく)が踊(おど)るから ねぇ、今(いま)の僕(ぼく)にはもう その声(こえ)も、顏(かお)も 思(おも)い出(だ)せなくて ねぇ、だけど今(いま)もまだ 二人(ふたり)だけのあの楽园(らくえん)は 胸(むね)のずっと奧(おく)のほう そっと輝(かがや)いてるんだ