嘘(うそ)の数(かず)だけ黒(くろ)ずんだ 肺(はい)が息苦(いきぐる)しんだ いっそ切(き)り取(と)っておくれ 明日(あした)が楽(たの)しみだなんて 随分(ずいぶん)幸(しあわ)せなんだね そんな目(め)で笑(わら)わないでよ その手(て)をまだ その手をまだ 僕(ぼく)は離(はな)したくはないんだ 君(きみ)を殺(ころ)していいの? ねぇ 綺麗(きれい)な君(きみ)も いつか汚(よご)れてしまうなら ねぇ 綺麗(きれい)なままで 今(いま)終(お)わらせてしまおうか まつ毛(げ)の先(さき)のガラス玉(だま)に 映(うつ)る逆(さか)さの世界(せかい) このままの二人(ふたり)を永遠(えいえん)に 閉(と)じ込(こ)めておきたい 誰(だれ)かに踏(ふ)み潰(つぶ)されて 道端(みちばた)で枯(か)れた花(はな)を 哀(あわ)れむ暇(ひま)なんてなくて 街(まち)や人(ひと)も変(か)わってく 君(きみ)も僕(ぼく)も変(か)わってく そんな未来(みらい)が怖(こわ)いんだ 君(きみ)の声(こえ)も もっと頂戴(ちょうだい) 酸素(さんそ)も水(みず)も要(い)らないから 君(きみ)を殺(ころ)していいの? ねぇ 綺麗(きれい)な瞳(ひとみ) いつか濁(にご)ってしまうなら ねぇ 綺麗(きれい)なままで 今(いま)終(お)わらせてしまいたい その指先(ゆびさき)をきつく噛(か)んで 滲(にじ)むルビーの中(なか) 僕(ぼく)を愛(あい)してくれる君(きみ)を 閉(と)じ込(こ)めておきたい 君(きみ)を殺(ころ)していいの? ねぇ 綺麗(きれい)な君(きみ)も いつか汚(よご)れてしまうなら ねぇ 綺麗(きれい)なままで 今(いま)終(お)わらせてしまおうか ねぇ 二人(ふたり)を結(むす)ぶ この赤(あか)い糸(いと)が切(き)れたら ねぇ 違(ちが)う誰(だれ)かと 君(きみ)と恋(こい)を落(お)ちるんだろう 分(わ)かっているさ 何(なに)もできず 僕(ぼく)ら今日(きょう)も明日(あす)も 生(い)きて、生(い)きて、生(い)きて、もがいて 強(つよ)く汚(よご)れていく 終わり