僕はピエロ 驚くほど 踊ることに慣れてないんだ お城の前にはいつだって ボロボロな服のピエロが踊る きみはなぜかそれがお気に入り 身分の差も気にせず見てた 雨の日だって 嵐の日だって ピエロは踊り続けてた だからその彼が消えた時 小さいながらちゃんと悟った もうこの世界のどこだって あのピエロは居ないってこと それも昔の話で今はもう 君は僕さえわからない きみはいつも どこに居たって 堂々とし 愛されていた その笑顔を神は奪った 命を賭け 僕は盾とし 「君」を守る そのはずなのに なんのためにここに居るんだろう 僕はあの日のピエロを思い出し ボロボロな服をまとい踊った 君の指が震えたように見えた ああ僕はこのまま踊り続けよう ああ君は僕だと気づいているかな どうでもいいや… 夜が明けて 疲れ果てた 僕を君がじっと見ていた 体はもう動かないけど その瞳は「僕」を見ていた 君の頬を 僕を見ている 涙が伝う とても綺麗な それを拭い僕は笑った 少し眠ろう 君の隣で 次起きたら 春の日差しで サーカスを見にちょっと出るよ もっと上手く踊れるように