昼間から「いせや」へ行き  冷酒を舐める シロは塩でと決めている  風まかせのくせに 髪も髭も白く 頬の皺は深く 老ぼれ背中まるまる ギターだけ抱え 旅から旅へと 唄い歩き 唄い疲れ 夜汽車に乗る 雨の日も「いせや」へ行き  コップ酒を舐める 池の波紋を眺めては  くちずさむプルース たまには一見の若い彼氏と彼女を冷やかし乍ら 馴れ始めてを訊く ギターだけ抱え 町から町へと 唄い歩き 唄い疲れ ここへ帰る 近頃も「いせや」へ行くと  そんなあなたが 姿見せると耳にする  何年経っても 忘れ難きあなた  一人ここに残し  そろそろ旅に出ようか ギターだけ抱え 流離い 漂い 唄い歩き 唄い疲れ あなたを思う 旅から旅へと 唄い歩き 唄い疲れ 夜汽車に乗る 町から町へと 唄い歩き 唄い疲れ 僕は何処へ ギター抱え帰る