クロニクル それは 歴史を辿る少女と世界の 詠いたい詩があるんだ 辿りたい途があるんだ 守りたい丘があるんだ 誇りたい薔薇があるんだ 収めたい戦いがあるんだ 聴かせたい歌があるんだ 語りたい航海があるんだ 掲げたい右腕があるんだ どんな時でもボクらは諦めない 歴史の 遠くて近いソラ キミとの 受け継がれる想い 終わらないボクらの系譜(クロニクル 「<黒の神子>(ルキア)よ 私は悲しい 君ならば書の真理が理解できると思っていたのだがねぇ まぁ良い 歴史を変えられると思い上がっているのなら いつでも掛かって御出でなさい あははははははは <黒の予言書>(ブラッククロニクル 《 Chronicle 2nd 》 Vol.01 黒の 物心付いた 母は既に居なかった 仄かな哀しみは 優しい (──ボクらの道はどこまでも往けそう 生まれてくる前に 父も既に居なかった 確かな憎しみは 激しい (──何処で見つかる何を裏切る 違う星を抱いて 生まれてきたボクらも現在(いま)は 同じソラに抱かれてる それなのに それなのに あの頃ボクらが夢見てた 未來へ駆ける白馬を 追い駈ける影が在ることも 識らなかったボクらを乗せて 疾って往くよ 予言された終焉へと <黒の予言書>(ブラッククロニクル <黒の予言書>(ブラッククロニクル それは「存在してはならない とある予言書崇拝(カルト)教団の施設より押収された 全二十四巻から成る 黒い表紙の そこに記されていたのは 有史以來の數多の ある種の整合性を持つ 歴然とした それを史実と認めるならば 我らの肯定してきた歴史とは何なのだろうか 書の記述は未來にまで及び 一つの相違(しゅし)に 複數の學説(は)を芽吹かせ 蟲惑の論爭(はな)を咲かせる その最大の論點は 近い未來(さき)この世界が 終焉を迎えるという 何処までが味方で何処からが敵だ そこを見誤ると歴史に屠られる 各々で勝手に境界を敷いてる 白地図に刻むは爭いの軌跡だ 嗚呼…狹い ここは何て狹い世界だ ──ジャスティス/Justice 敵は全部殺すんだ 盟友(とも)よそれで一時安心だ けれど味方も敵になるんだ ならば先手打って殺すんだ しかし敵は無くならないんだ だから怯えながら暮らすんだ されどそれを繰り返すだけだ それが幸せを摑む途だ 間違ってる そんな 間違ってるんだ この世界を 売ろうとしてる 奴らがいるんだ 気付くべきだ 気付いたなら 戦うべきだ たった 時風(かぜ)に向かう 白鴉のように あの頃ボクらが夢見てた 未來へ託した地図を 描き換える影が在ることも 識らなかったボクらを超えて 疾って往こう 予言にない<ハジマリ>へと <黒の予言書>(ブラッククロニクル 物心ついた 母は既に居なかった 病死だとボクに告げたのは 孤児であるボクを引き取り養育した組織だった 組織には似たような奴らが何人も居た やがて組織に疑問を抱いたボクらは組織から逃亡した END