[00:00.00] [00:02.89]殺戮の舞台女優『Michèle Malebranche』 [00:06.87]彼女が犯罪史の表舞台にと登場する事三度に渡り [00:11.38]その短い生涯に於いては多くの奇怪な謎が残されたまま [00:15.74]今だ完全には解明されていないのである [00:19.07] [00:20.00]「檻の中の花」 [00:24.00] [00:28.00] [00:32.00] [00:35.32](初舞台「パパの幸せを描いてあげる…」en 21 novermbre 1887) [00:36.27]実父『Joseph Malebranche』の凄惨な変死事件 [00:39.29] [00:39.90]証拠不十分及び、年齢に対する [00:42.46]殺害遂行能力に疑問の声が上がる [00:44.82]現実と幻想の境界を認識出来ていない類の言動を繰り返し [00:48.49]行動にも尋常ならざる点が多々見受けられた [00:52.52] [00:52.65](識られざる幕間劇) [00:53.24]鮮朱から冷蒼へ(De rouge vif au bleu froid)移り変わる舞台の上に女優(Actrice)を呼ぶ [01:09.72]街角の影(Silhouette)手招くのは闇(Tenebres)を纏った貴婦人(Damenoble) [01:26.49]素早く抱き寄せ首筋に熱い接吻(Baiser) [01:34.89]少年(Garcon)の液体(Sang)は仄甘く 血赤色(Rouge)の陶醉感(ゆめ)を紡ぎ [01:43.17]永遠(とわ)の夜(Nuit)に囚われた花(Fleur)は咲き続ける [01:51.11] [01:51.25](二度目の舞台「もう一度この手で彼女を…」en 30 juillet 1895) [01:51.65]養父『Armand Ollivier』の手による絞殺,死体遺棄未遂事件 [01:56.14]深夜、半狂乱で笑いながら庭に穴を掘っている所を [02:00.01]近隣住民の通報によって駆けつけた警察官に拠り逮捕 [02:04.22]その後、『Ollivier』は獄中にて完全に発狂した [02:07.57] [02:07.73](識られざる幕間劇) [02:09.19]鮮朱から冷蒼へ(De rouge vif au bleu froid)移り変わる舞台の上に女優(Actrice)を呼ぶ [02:25.07]街角の影(Silhouette)佇むのは闇(Tenebres)を纏った令嬢(Mademoiselle) [02:41.80]激しく愛して花弁(Un petale)が朽ちるまで [02:50.24]女(Michèle)の勘を甘くみないで貴方(Monsieur)が愛してるのは [02:58.47]しなやかな若い肢体(Jeunesse corps)それは…『私』(Bobo)じゃない [03:07.01] [03:07.21](三度目の舞台「少年の液体は仄甘く」en 4 fevrier 1903) [03:07.51]『Michèle Malebranche』による青少年連続拉致殺害事件 [03:10.88]『Rouen』郊外の廃屋にて多数の腐乱死体が発見される [03:14.99]当時行方不明となっていた13人の少年達は、変わり果てた姿で [03:20.09]干乾びたような老婆『Michèle』の遺体に折り重なっていた [03:23.48] [03:23.71](自称...天才犯罪心理学者『M.Christophe Jean-Jacques Saint-Laurent』曰く) [03:24.57]「彼女がどんな魔法を駆使したのか、それは私が識り及ぶ所ではないのだが [03:32.04]殺害動機という観点でのみ論じるならば、答えは明白であると言わざるを得ない [03:39.22]「彼女は、自らを閉じ込め狭い檻の中から抜け出したかったのでしょうな…それも極めて偏執的なまでに」 [03:50.74]...しかし、残念ながらその願望は生涯叶うことは無かった [03:56.39]...そして、死後1世紀を経過した今でも、彼女はその檻の中にいる…」 [04:03.78]「…何故そんな事が断言出来るのか?...良い質問だ。よろしい、誤解を招く事を承知で [04:16.93]この『Christophe Jean-Jacques Saint-Laurent』あえてここで公言しておこう [04:22.68]我々もまた、彼女と同じ檻の中にいるからだと…」 [04:30.13] [04:30.38](『Michèle Malebranche』の手記に遺されていた詩の断片) [04:30.99]檻(Cage)の中で咲き乱れ枯れ朽ち果てる前に [04:38.91]愛(Amour)を失くしたこの世界に… 捧ぐ…お別れの挨拶(Au revoir) [04:47.58]~連作幻想戯曲『檻の中の花』(著) Noёl Malebranche [04:47.90]終わり