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[00:00.697]
[00:00.974] サリュ アンシャンテ(「こんにちわ、はじめまして！」)
[00:03.504] 差し出した手を―
[00:06.658] 嗚呼…可愛い私のお姫様(エトワール) 小さな指で懸命に握り返してくる
[00:16.133] あなたの歩む道程(みちのり)が 輝くように『星』と(エトワール)……
[00:28.910]
[00:29.567] 『あの雨の朝…いつものように少女が目を覚ますと…
[00:34.976] 寝具(ベッド)の横には優しい父親…そして大きな黒い犬が居た…
[00:40.117] 雨の匂い…くすぐったい頬…どこか懐かしい温もり…
[00:45.019] 小さな姉と大きな妹…二人と一匹…家族となった特別な朝……』
[00:53.130]
[01:03.517] 嗚呼…私は星を知らない 遠過ぎる光は届かないから…
[01:15.243] 嗚呼…僅かな視力でさえも 何(いず)れ失うと告げられている…
[01:26.882] エクスキュゼ モワ マ メール ス ノン(ごめんなさい…お母さん…この名前…)
[01:32.651] ジュ ネィム パ セット アブソリュマン デュー ム(どうしても好きになんてなれないよ…)
[01:37.003] エクスキュゼ モワ(嗚呼…ごめんなさい…)
[01:39.496]
[01:40.428] 勇気を出して―
[01:43.986] 嗚呼…Pleut(プルー)と屋外(そと)へ出たけど 歩く速度が抑(そもそも)違うから…
[01:55.879] 嗚呼…暗闇に沈む世界では ちょっとした段差でも転んでしまう…
[02:07.255]
[02:07.449] エクスキュゼ モワ モン ペール ス ウィユ(ごめんなさい…父さん…この両眼)…
[02:13.265] ジュ ネイム ッパ セット アブソリュマン デュ メーム(どうしても好きになんてなれないよ…)
[02:17.137] エクスキュゼ モワ(嗚呼…ごめんなさい…)
[02:19.732]
[02:20.588] 細い革紐(アーネ)じゃ―
[02:23.291] 心までは繋げないよ…愛犬(プルー)が傍にいたけど…私は孤独(ひとり)だった……
[02:43.863] 『別々に育った者が…解り合うのは難しい…
[02:48.185] ましてや人と犬の間であれば…尚更の事である…
[02:53.725] これからの二人は…何をするにも何時も一緒だった…
[02:59.539] まるで…空白の時間(とき)を埋めようとするかのように…』
[03:04.877]
[03:05.045] 『姉は甲斐甲斐しく妹の世話を焼き…妹は姉を助けよく従った…
[03:11.744] 父の不自由な腕の代わりになろうと…何事も懸命に…
[03:17.219] 其れは…雨水が大地に染み込むようにしなやかに…
[03:22.161] 根雪の下で春を待つように…小さな花を咲かせるように…』
[03:28.120]
[03:28.880] 急に吹いた突風(ラファル)に手を取られ…革紐(アーネ)を離したけど…
[03:39.042] もう何も怖くなかった…『見えない絆』(星屑のアーネ)で繋がっていたから…
[03:50.614]
[03:53.128] 弱い姉だ―
[03:56.131] それでも嗚呼…ありがとうね…妹(プルー)が傍にいたから…
[04:02.833] 私は何処へだって往けた……
[04:08.748] 大好きだよ…妹(プルー)が傍にいたから…私は強くなれた……
[04:19.588]
[04:31.740] 星空に抱かれて夢を見た…あなたが産まれてきた朝の追憶(ゆめ)を…
[04:43.139] 銀色に輝く夢の中…零れた砂が巻き戻る幻想(ゆめ)を…
[04:54.691] 嗚呼…何の為に遣(や)って来たのか…最期に判って良かった―
[05:05.786]
[05:05.958] 忘れない{よ/で}…{君/母}と歩いた…{暗闇/苦しみ}に{煌めく/揺らめく}世界を…
[05:17.604] いつだって…嗚呼…{人生(せい)/愛}は星屑の…{輝き/瞬き}の中に在(あ)ることを……
[05:29.852]
[05:38.388] 『祈りの星が降り注ぐ夜→黒犬(プルー)は静かに息を引き取った…
[05:45.098] 悼みの雨が降り注ぐ朝→冷たくなった彼女の腹から取り出されたのは
[05:52.827] 光を抱いた小さな温もり→黒銀の毛並みを持つ子犬だった』
[05:59.064]
[05:59.471] 『―そして《物語》(ロマン)の翼は地平線を軽々と飛び越えるだろう
[06:05.049] やがて懐かしくも 美しき あの《荒野》を駈け廻る為に……』
[06:11.787]
[06:17.009]
[06:17.341] 「其処にロマンは在るのかしら？」
[06:21.967]