[00:00.00] [00:02.09] [00:04.71] [00:12.10]「宵闇に朽ちた楽園。吊された [00:19.55] 君は何故、この境界を超えてしまったのか。 さぁ、唄ってごらん [00:25.70] [00:48.73]朧気な…記憶を…辿って [00:58.20]曖昧な…自分を…描いた [01:09.54]どんな…顔で…笑い…どんな…声で…歌ったのか [01:22.89]お気に入りの…白い…華飾衣(Kleid)が…何故…こんなに…緋いのか [01:37.71] [01:38.51]嗚呼…そうだ…私は [01:42.27]彼に…殺されたんだっ…た [01:48.29] [01:54.15]伯爵は何時からか 青髭と呼ばれていた [02:01.33]私が嫁いだ時分には もう既に呼ばれていた [02:09.05]あんなにも優しい眼差しが 昏い色を帯びたのは [02:16.74]染み付いた鉄の匂いと 血の匂いのせいかしら [02:24.37] [02:24.54]嗚呼 夫は私を愛してない 気付かない振りしてきたけれど [02:32.82]もう これ以上は偽れない 私は誰よりも愛していたから [02:41.27] [02:42.55]過ぎ去った季節の 長い夜の中で 貴方の瞳の奥で [02:50.19]抱かれていたのは 愛されていたのは 本当は誰なのかしら [02:56.48] [02:56.70]決して戻せない季節も 長い闇の中で 禁じられた部屋の奥で [03:05.53]寂しさ埋めるように 虚しさ燃やすように 不貞(いろ)の罪を重ねた [03:13.59] [03:14.24]誓いを破られたことに腹を立てたからなのか [03:16.95]愛していたからなのか、今ではもう判らない [03:20.30] [03:20.77]最初の妻を殺したとき、理性も共に死んだのか [03:24.32]新しい妻を娶っては犯し、犯しては殺した [03:28.13] [03:31.35]「やめて!やめて [03:33.91]「ふん、跪け!靴を舐め!座れ [03:47.03]「もうやだ、ああ、いや!たすけぇ、いやぁ [03:56.64]「そうだ、泣け!喚け!ふはっはっはっは [04:06.28] [04:11.73]どれ程 信じて祈っても 救ってなどくれなかった [04:23.22]例え相対者(あいて)が神でも 唯 穴(Loch)さえあれば 嗚呼 貫いてくれよう [04:31.72]《私の槍で [04:34.30] [04:42.96]「君を魔女として断罪した、恩知らずな豚共を、私は赦しはせぬぞ [04:49.87] [04:50.71]「なるほど。それで君は…いや、君達は吊された訳だね [04:56.19] この禁じられた秘密の部屋に [05:00.31] 流された血は、宵闇に流される血で購うのさ [05:05.30] さぁ、復讐劇を始めようか [05:09.25] [05:18.01]彼の留守の間に 宝部屋を回る [05:25.30]開けたことのない 部屋が気になっている [05:32.94]娘の耳元で 私はこう囁いた [05:41.28] [05:41.76]「黄金(きん)の鍵の、禁じられた部屋には [05:44.12] 取って置きの宝物が隠されているわ [05:47.18] [05:47.99]そう その鍵穴に 挿れたら 回せばいい [05:55.40]もう すぐ出ちゃうでしょ 私達の【屍体と [06:03.28] [06:07.53]嗚呼 女が本当に抱いて欲しいのは 肢体(からだ)ではなく魂(こころ)なのよ [06:22.41]罪な人ね でも 愛しい人よ [06:27.97] [06:28.45]哀しみは 憎しみじゃ 決して癒せないわ [06:32.71]宵闇に唄が 響くだけ [06:36.58]貴方の喜劇を今 終わりにしよう [06:41.90] [06:43.84]「ええい!もう我慢ならん [06:44.78]「ひぃ!いやあああああああ [06:46.13]「ぐおお!」 「えいや!」 「ていや [06:52.04]「兄さん!」 「くたばれ [06:53.87]「ぐはははぁ [06:54.09]「なんだと!くそ、化け物か」 「コイツっ [06:55.72]「お兄さん!」 「さあ、こっちへ [06:57.80]「グフフフ…」 「はぁ!はぁ [07:03.35]「がはぁ [07:08.20] [07:19.96]「復讐というのも、歪な愛情の形なのかもしれないね [07:24.69]「其レデモ、何故人間ッテ愛ト性欲ヲ切リ離セナイノカシラ [07:32.85] 気持チ悪イワ。アハハハハハハ