[00:00.00][00:04.26][00:07.20][00:23.61][00:27.69][00:29.02][00:31.47][00:33.94][00:37.52][00:38.89][01:04.26][01:17.87][01:28.93][01:52.28][02:05.02][02:08.24][02:10.91][02:14.38][02:17.11][02:42.18][02:49.82][02:58.90][03:15.92][03:25.10][03:35.19][03:44.92][03:52.92][04:12.96][04:29.11][04:32.08][04:35.08][04:35.89][04:41.02][04:44.22][04:46.97][04:50.02][04:51.27][04:51.47][04:55.11][04:56.57][05:34.01][05:48.94][05:51.82][05:56.16][06:15.33][06:32.97][06:41.75][06:51.33][06:52.36][06:56.92][06:58.96][07:08.74][07:25.29][07:40.19][07:57.61][08:00.49][08:04.44][08:06.47][08:08.64][08:10.55][08:12.60][08:14.25][08:21.94][08:30.16][08:31.75][08:45.38][08:58.69][09:13.74] [00:01.72] [00:02.93] [00:12.09]罪を祀る歪な祭壇 [00:16.44]神に捧げられた屍 [00:20.29]君は何故 [00:21.54]この境界を越えてしまったのか [00:25.12]…さぁ、唄ってごらん。 [00:29.71]《 Märchen 》 [00:32.11]Vol.02 [00:34.53]火刑の魔女 [00:36.22] [00:40.68]幽かな記憶の [00:46.47]糸を手繰るように [00:52.78] [00:53.40]仄昏い森へ [00:59.00]足を踏み入れた [01:06.14]幼い記憶の [01:11.62]途を辿るように [01:18.65]入り組んだ森の [01:24.29]奧へと進んだ [01:29.27]小川を渡り [01:33.81][04:16.27]お化け樅の木を左へと [01:41.70][04:21.66]其処に佇む [01:46.45][04:24.60]私の生家 [01:54.49]物心ついた時には [01:56.31]既に父の消息は不明で [01:59.67]私と母は何時も二人 [02:02.48]とても貧しい暮らしだった [02:06.33]井戸に毒を入れた等と [02:08.00](出てけー!出てけ!気持ち悪いんだよ!) [02:08.43]謂われなき罪で虐げられる事も多く [02:10.49](うわぁっ) [02:10.72](気持ち悪いんだよー!) [02:12.37]私にとって友達と言えるのは [02:14.16](ついてこないでよー!) [02:14.99]森の動物達だけだった……。 [02:16.69](魔女ー魔女ー!) [02:17.76]それでも [02:18.59]嗚呼 [02:21.07]ねぇ お母さん [02:23.26]私は幸せだったよ [02:30.28]その理由を [02:33.72]ねぇ 知ってた? [02:37.00]貴女が一緒だったから [02:42.57]それなのに [02:43.86]何故 [02:45.16]母は [02:46.86]私を捨てたのか? [02:50.26]どうしても [02:52.17]それが [02:53.34]知りたくて…… [03:00.61]小さな私を拾ってくれたのは [03:09.06]大きな街にある修道院だった [03:16.71]けれど [03:17.48]激しく吹き荒れた改革の嵐と [03:25.04](墮落した聖職者共を、一掃するのだ!) [03:25.21]新教徒達の手によって [03:29.82]嗚呼 無慘にも破壊された [03:34.90](町境の聖堂臺を打ち壊せ!) [03:35.05](真の信仰を我らの手で!!) [03:40.86]人生は數奇のもの [03:49.33]運命は判らないから [03:53.49]ひとつの終わりは [03:56.13]新しい始まりと信じて [04:01.95]勇気を持って [04:04.06]積年の疑問を [04:06.68]解く為に [04:08.35]故郷を探す [04:10.42]旅を始めた [04:13.37]小川を渡り [04:30.36]私の來訪を待っていたのは [04:32.26](ただいま、お母さん [04:32.43]石のように歳を取った老婆で [04:35.95](おお。聖人様の遣いの方。よくきてくださった。) [04:36.11]まるで見知らぬその女性が [04:37.85](御口に合いましたか) [04:38.27]母であるとは俄には信じ難く [04:40.69](幾らでも食べられるのぉ!) [04:42.20]娘<わたし>であると気付く事もなく [04:43.99](嗚呼、私が誰だか判らないのですか!?) [04:44.81]唯、食料を貪る母の瞳は [04:46.87](何を訳の判らないことを言ってるんだい…) [04:47.11](お前も私を差別するのか!) [04:47.70]既に正気を失っているように思えた。 [04:49.60](寄越せ!もっと食い物を寄越せ!) [04:50.34]そして……。 [04:51.62]「きゃああああああ!」 [04:59.11]改宗したけれど時は既に遅く [05:07.26]一人の食い扶持さえもう侭ならなかった [05:15.20]懺悔を嗤う逆十字 [05:20.04]祈りは屆かない [05:24.19]赦しも得られぬまま [05:28.21]罪だけが増えてゆく…… [05:35.29]成る程… [05:36.62]それで君は、祀られてしまった訳だね? [05:39.92]不本意ながら。 [05:41.81]少々時間は掛かるが [05:44.56]子供の憾みは子供が晴らすものさ。 [05:47.40]宜しいかな? [05:49.24]さぁ [05:50.11]復讐劇を始めようか。 [06:00.17]森に置き去りにされた [06:04.20]可哀想な兄妹<子供達> [06:08.31]捨てられた子の [06:10.49]悲しい気持ちは [06:12.59]痛いほど解るわ [06:15.98]嗚呼 [06:17.59]鳥達を操り [06:20.90]パン屑の道標を消し [06:25.07](パン屑が…食べられている) [06:25.20]真雪のように [06:27.28](あっ!ねぇ、お兄ちゃん、面白い鳥がいるわ) [06:27.42]真っ白な鳥に [06:29.69]歌わせて誘った [06:32.81](本當だ。追いかけてみよう!) [06:33.77]見て [06:34.92]【Hänsel】お兄ちゃん。 [06:37.78]ほら、あそこに家があるわ! [06:42.20]でも [06:43.23]【Gretel】それは [06:46.19]怖い魔女の家かも知れない…… [06:50.67]けど [06:51.65]けど? [06:52.65]腹ぺこで…… [06:54.53]死ぬよりましさ! [06:57.79]誰かいませんか? [07:01.66]おやまぁ、可愛いお客様だこと。 [07:04.95]腹が減ってるのかい? [07:06.66]さぁ、中へお入り [07:09.26]屋根は焼き菓子 [07:13.26]窓は白砂糖 [07:17.40]お菓子の美味しい家を [07:21.50]栫えてあげようかねぇ! [07:25.55]嗚呼 遠慮はいらないよ [07:29.36]子供に腹一杯食べさせるのが [07:35.50]私のささやかな夢だった [07:41.37]嗚呼 金貸しだった夫は [07:45.31]生きては帰らなかったけど [07:49.30]幾許かの遺産を託けてくれていた…… [07:58.33]老婆の好意に [08:00.33](うまい!うまい!Gretelも食べなよ!) [08:00.64]無償の行為に [08:02.50]甘えた兄妹<二人>は [08:04.29](うん!美味しいね、お兄ちゃん) [08:04.52]食べ続けた [08:06.33](うまい!) [08:06.63]少女はある日 [08:08.48](お、お兄ちゃん!?) [08:08.81]丸々太った [08:10.37](うまい!Gretel、要らないんだったら) [08:10.70]少年を見て [08:12.42](お前の分もくれよ) [08:12.77]怖くなった [08:14.81]嗚呼、老婆は魔女で [08:18.14]二人を食べちゃう心算なんだわ! [08:22.40]殺られる前に [08:24.34]殺らなきゃ [08:25.94]ヤ・バ・イ! [08:27.09]背中を [08:28.56]ドン! [08:28.88]と [08:29.19]蹴飛ばせ!! [08:30.60]「うわぁぁぁぁぁぁ…」 [08:32.17]私達を食べようだなんて、そうはいかないんだからね [08:34.27]すごいぞグレーテル。これで魔女もおしまいさ [08:37.39]お隣のTomasにも自慢してやらなきゃね! [08:39.76]ああ、悪い魔女は火あぶりだ。これでこの家は [08:43.54]私(僕)達のもの!! [08:45.70]おーい、Tom [08:47.41]Tom! [08:48.36]よお、Hans!ってお前、何でそんな太ってんだ? [08:51.98]じゃっじゃーん [08:52.76]うっひょー!、ひょー!こいつはついてるぜ! [08:55.69]きゃっきゃうふふ [09:02.86]森に住む孤獨な老婆は [09:05.26]全て魔女なんだそうだよ [09:07.46]モゥ、子供ナンテ図々シクテ噓吐キデ [09:10.74]私ハ大嫌イ。 [09:12.58]アハハハハハ! [09:15.04]END