コンビニの店員(てんいん)さんが ビニール袋(ぶくろ)に 入(い)れそびれちまったストロー しょうがないからパックの 上(うえ)をこじ開(あ)けてすすり飲(の)んでる牛乳(ぎゅうにゅう) そういえば小学校(しょうがっこう)の 給食(きゅうしょく)のとき君(きみ)はいつも牛乳(ぎゅうにゅう)を残(のこ)すから 代(か)わりに飲(の)んでやるって 毎日(まいにち)のようにもらってたの思(おも)い出(だ)す 今頃(いまごろ)君(きみ)はどこで何(なに)をしてるのかな 今(いま)でも牛乳(ぎゅうにゅう)は嫌(きら)いなままなのかな 代(か)わりに飲(の)んでくれる人(ひと)は今(いま)も近(つか)くに居(い)るのかな 同(おな)じ空(そら)を見(み)上げてるかな…。 500(ごひゃく)ml (ミリリットル)115(ひゃくじゅうご)円(えん)の 牛乳(ぎゅうにゅう)パックをすする僕(ぼく) あの夕(ゆう)焼(や)けに照(て)らされたビルの窓(まど) 真四角(ましかく)に切(き)りとられた空(そら) せわしない日々(ひび)に少(すこ)し疲(つか)れた オレンジ色(いろ)の街(まち) 真(ま)っ白(しろ)な恋(こい)の味(あじ) 過去(かこ)ばっか増(ふ)えてって 未来(みらい)が減(へ)ってくだけの現状(げんじょう)は嫌(きら)いじゃないけど 16(じゅうろく)時(じ)半(はん)の憂(うれ)いと 牛乳(ぎゅうにゅう)の味(あじ)に涙(なみだ)がこぼれた そう言(い)えば風(かぜ)の噂(うわさ)で 君(きみ)が結婚(けっこん)したってことを知(し)ったんだよ ウエディングドレスの画像(がぞう)くらい誰(だれ)かとっといてくれてるよな。 一日一日(いちにちいちにち)必死(ひっし)をこいて生(い)きてる 世知(せち)辛(がら)い人(ひと)や物()にぶつかる日(ひ)もある 代(か)わりに生(い)きてくれる人(ひと)なんてどこにも見(み)当(あ)たらないので 尚(なお)も僕(ばく)らは明日(あした)へ向(む)かう 最後(さいご)の一口(ひとくち)が 少(すこ)しだけしょっぱくなっちまった僕(ぼく)の牛乳(ぎゅうにゅう) あぁ夕(ゆう)焼(や)けに照(て)らされた部屋(へや)の窓(まど) その向(む)こう側(がわ)に君(きみ)想(おも)う せわしない日々(ひび)にさしのべられた 青春(せいしゅん)の面影(おもかげ) 真(ま)っ白(しろ)涙(なみだ)の味(あじ)