不完全 足りない欠片の数だけが 日増しに折り重なる この隙間埋めるは 予定外に起こりうる偶然 天空を目指して築いた傲慢な塔 未だ未完成 入り口は次第に朽ち果て 脆く儚い希望だわ 嗚呼 先人達は声を揃えて 小さな窓から飛ぶ 何処に潜んだ眼には映らないキャンサー 知らない間に蝕む 廃虚に佇む 黒い影が振り返る 手にした果実の赤さが映える 碌でなし…小さな怨嗟を辛うじて口にできる位で 力なく見上げた口元 吊り上がる もう限界よ そう 砂を掴み握った掌を 小さく震わせてる (碌でなし!) 反芻する度 広がる不可視のキャンサー 知らない間に蝕む 唆されてる 蛇の声纏わりつき 食い込む爪先 赤い血が滲む 何処に潜んだ眼には映らないキャンサー 知らない間に蝕む 廃虚に佇む 黒い影が振り返る 手にした果実の赤さが映える 隙間は埋まるわ この手で奥まで…