遠い異国の果ての物語 少女の肖像画が語りかける 彼女が描かれたそのとき 街は悲しみにあふれ震えていた 「神様、どうして私はこんなにも不幸なままで逝くの?」 犯した罪は深く許されるはずのないこと誰もが知っていても 私が描いた彼女の笑みは夜の闇に溶けていく月のようで
誰よりも美しく育った彼女を 彼は夜へと閉じ込めた 彼は奪った。ただ欲望のまま。血を分けた娘でも。 彼女の手が彼の手に染まることは誰もがわかっていたことでも 私が描いた彼女はすでに宿命(さだめ)に身をまかせ流れていくようで 罪人の白い服 長い髪を結い上げて 振り返る眼差しを私は描く 身を裂かれるような運命の前にも最期のときまで気高いまま 振り下ろした刃に断ち切られることさえ救いであったかのように