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[00:00.000] 作曲 : 中原信雄
[00:01.000] 作词 : 戸川純
[00:27.79]得たひのしれぬ羽虫の
[00:30.37]運んで来た悪ひ熱を
[00:33.38]少年は、半ズボンから伸びた、
[00:36.51]陽に燒けたその足のひざにイタダいて、
[00:42.80]床に伏した。
[00:50.18]父は汗をたくさんかくと良いのだと言ひ、
[00:54.77]着物の下に下着を何枚も着せられ、
[00:59.00]ゆだる樣なふとんの中で食った梨が美味かった。
[01:12.85]しかし、ジッとしているだけとは、なんともなんぎなことであります。
[01:20.03]誉められるわけでなし、駄賃を貰えるわけでもない。
[01:26.11]早く元気になりたひ。
[01:36.84]フト見ると、まくらもとにゆんベの虫の奴めはひからびていた。
[01:51.55]いつまでも、熱はひかなかった。