とても深い夜 まるで誰かを殺したみたい 何が おまえの 飢えを満たす 誰かがおまえを夢にみる  だけどおまえは何をも夢みない 何がお前の飢えを満たす 沈黙の鳥は飛び去った  夜の言葉は溶け落ちた 誰もおまえが留まることを  望んではいない おまえは夜更けに血の河をわたり  虚無の一滴をのみほした時 おまえに最初である名前が  名づけられるだろう 黒い恋人達は  すべてが死にたえた岸辺にたどりつく すでに黒い烙印は きざみつけられた おまえは俺のきずぐち  俺は誰かを殺すだろう やさしい暗殺者の とても深い夜 誰かがおまえを夢にみる だけどおまえは何をも夢みない 何もおまえの飢えを満たしはしない とても深い夜 まるで誰かを殺したみたい 何がおまえの飢えを満たす