[ti:涟] [ar:己龍] [al:] [00:22.22]軈て移らふ愛は 此の掌に何を残せませふ [00:32.84]傍らにて微睡む 甘ゐ睦言は燗の温み [00:44.12]引潮の攫う刻に擦り抜けませふか [00:54.05]残り香だけ あゝ沁み入るやうに泡沫と消ゆ罪作り [01:04.69]御銭、女、恋…凡てに 汚くもふしだらな あなた [01:15.38]ぬらりくらり 揺蕩へど 寄せては返し [01:24.15]「浮きつ沈みつ」 [01:28.66]軈て移らふ愛も 此の掌を絡み梳けるでせふ [01:39.11]波打つ髪、艶無く 何れ飽ゐて終ふ哀に [01:50.46]番ゐの小鳥は嘸や仕合せでせふか [02:00.42]空を仰ぎ あゝ鴛鴦願ふ飛翔び立てぬ恋ノ淵 [02:11.06]乞ふて焦がれし袖時雨 現つにならぬと知りぬれど [02:21.59]波紋 眩暈 弧を描けば 藻掻く蒼へ [02:30.19]「息モ為ラズニ」 [03:15.72]紅涙拭ふ あゝ其ノ指さへも戯れなのでせふか [03:26.14]御銭、女、恋…凡てに汚くもふしだらな あなた [03:36.97]ぬらりくらり 揺蕩へど 寄せては返す 漣 [03:47.78]乞ふて焦がれし袖時雨 現つにならぬと知りぬれど [03:58.22]波紋 眩暈 弧を描けば 藻掻く蒼へ比翼と成りて [04:09.69]「手と手を縛め蒼へ」