[00:26.59]全盲の少女 生まれてこの方 光を知らない [00:32.08]いつも独り うつむいている [00:35.11]光をいつか 見てみたいと [00:38.96]それはまるで 夢物語のようだ [00:45.15]睛眼の少年 生まれてこの方 闇を知らない [00:49.94]いつもからり 笑っている [00:52.88]今すぐ光を 見せようと [00:56.98]少女の手を引き走る [01:01.87]「とっておきの 場所があるんだ [01:04.95]きっと君にも 映るだろう」 [01:07.79]暗闇が逃げ込んだ丘で 彼は指をさす [01:14.04]少女はそれすら 見えないのに [01:20.93]光咲く 夜空も [01:23.80]少女の 前ではただのユメ [01:28.29]こんなに光っていても 見えないのか [01:32.71]少女は 知らない 何故だか 光は頬を伝う [01:40.03]それすら見えないのに [01:48.25]全盲の少女 色の飽和した 世界を知らない [01:53.54]いつもきらり 笑うようになる [01:56.99]見えないままでいいと [02:00.08]強がるでもなく 彼に笑いかける [02:06.39]睛眼の少年 色のない世界を 知らない [02:11.60]いつしか笑顔も忘れ [02:14.59]意地でも連れて行くんだと [02:18.28]夢物語に躍起になる [02:23.28]「あそこまで行けば きっときっと君にも映るだろう」 [02:29.52]暗闇が溶け出した空に 彼は指をさす [02:35.26]少女はそれすら 見えないのに [02:43.75]光咲く 宇宙も [02:46.50]少年の 前ではただのユメ [02:50.87]あんなに光っているのに 届かないのか [02:55.43]少年は 忘れた 何故だか 光は頬を伝う [03:02.72]それすら 夢を見すぎた 彼の眼が [03:08.02]光をなくすまでに [03:09.93]そう時間もかからなかった [03:12.88]気づくと何も 見えなくなっていた [03:16.56]空も自分も 少女さえも映らない [03:20.62]「はじめから光を知らない [03:24.38]君には何も わからないさ」 [03:30.78]少女は見えない ままでいいと [03:33.68]強がるでもなく 彼に笑いかける [03:36.93]少年は本当の理由を 忘れていた [03:41.76]本当の光を 忘れていた [03:47.75]少女は言う 「光ならもう 見つけたの 」 [03:55.94]光咲く 宇宙も 少年の 前ではただのユメ [04:03.60]あんなに光っていたのに 届かないのか [04:08.19]少年は知った それゆえ 光は頬を伝う [04:15.54]それすら見えないけど [04:18.18]光咲く 夜空も [04:20.66]二人の前では ただの夢 [04:24.51]光は二人の 瞳を透過しない [04:29.90]二人は知った それでも光が そばにいることを [04:37.19]二つの照らし合う星 [04:41.74]眼には見えないけど