「朧月」 まるで嘘かのように 薄れゆくあの日は  形を変え消えるのか… 打ち付ける雨さえ 上手に凌げない  あぁ 風は冷たい 早すぎる時間の流れに 取り残されそうで 歪んだ嘘の様に  時代は色も形も 変わるけど 例え僕達が 何色に染まれども  この真ん中の熱は同じままで 越えてゆける 信じたものは  偽りに変えれないだろう 旅立ちを迎えた 君は寂しそうに  明日へ向かい歩き出す 不安と引き換えに  夢を握り潰す事 辛すぎただろう 躓いて倒れて何度も 起き上がる君の 泥だらけで傷ついたその姿  何者にも笑えない 例え僕達が 姿を変え消えども  焼き付けてきた絆 胸の中で 燃えて揺れる その灯は  悪戯に消しえないだろう 時に悲しみは力に変わり  時に弱さは君を味方する 鳴り響く心の声は 同じ返事のまま そして僕達は少しずつ強くなる  悲しみならやがて消える だけど その涙は忘れなくていい  いつの日か君の味方に… 例え僕達が 何色に染まれども  この真ん中の熱は同じままで 越えてゆける 信じたものは  流れ行く時間でさえも 偽りに変えれない 【 おわり 】