[00:21.47]震える手を手にあてがい、 [00:26.69]窓叩く風に怯え、 [00:31.91]ブランケットで身を窶して [00:36.91]祈りの果て、朝を待つ。 [00:42.24]鞴の音が影を揺らす。 [00:47.48]悪魔の囁きの様に [00:52.67]溜め息の度、浮力奪われ [00:57.82]水底で足掻く魚。 [01:02.73]東の空にも火の手が上がれど [01:13.06]その身を案ずる事にも疲れた。 [01:22.18]ねぇ 私はまだここにいるよ [01:32.44]退屈な孤独と病に苛まれ [01:42.83]ほら 私はまだここにいるよ [01:53.40]写真立ては伏せて、日記も書けぬまま。 [02:03.75]―今も。 [02:05.44]痛みを増し、紗を退け、 [02:10.95]身を汚す斑模様 [02:16.06]蔑む声、下卑た言葉、 [02:21.20]耳打ちに肩を竦め [02:35.01]今日を終える安堵と [02:39.67]明日への不安は続く。 [02:46.84]今尚、何処かで誰かを殺めるの? [02:57.24]便りも途絶えて何年も過ぎたわ [03:05.98]ねぇ 私のすぐそばにいて、と [03:16.38]どんな薬よりもその手が欲しかった [03:26.68]あぁ 私が消えてゆく [03:35.10]未だ、伝えたい感謝も想いも告げぬまま [04:08.67]夢の淵に花は咲いて [04:13.39]遠くに鐘、鳴り響いて [04:18.68]次に会えるその頃には [04:23.89]あなたが愛した私に戻れるかしら [04:35.49]ありがとう。 [04:40.31]ありがとう。 [04:45.61]―おやすみなさい。