冬 二人には 少し長過ぎて 何処か遠くへ 私は 冬 冷え切った窓の外で 青く揺らいだ街の灯 冬 二人で過ごした季節の面影に いま別れを告げてしまいましょう 冬 あなたと過ごした季節の面影に 今日は別れを告げてしまいましょう 夜に凍てる路面に映る君の面影 噎ぶ風が僕を尋ねる 零れ落ちた泪を誤魔化すように俯いた 君に会いたくて 冬 今宵のあなたと私は知らないひと 冷たい風がまだ聴こえる 遠い君の余韻に微睡む夜の街で 風に吹かれて口笛吹いて 君の肌も声も白く仄めく季節は夢の中 白く窓ガラス曇るほどに 冷え切った街角にはため息だけ 白くきらめいた冬の星座 冷めた珈琲カップの中で揺れている 冬 さようなら沈む街並み 夜行列車に乗って 何処か遠くへ旅に出るの