昔 ひとのこころに 言葉ひとつ生まれて 伝えてね この声を 草の想い 風に この手かざして 見えない森 尋ねて あなたの唄を捜して かくれんぼ 私の足音を聞いてね 確かな眉を見てね そして今は 言わないで 独り砂に眠れば ふたり露に夢見て よろこびとかなしみの 花の宴 時は移ろい行きて ものはみな失われ 朧に浮かぶ影は 人の想い いまは遠い心に 寂しく憧れ来て あなたの夢にはぐれて かくれんぼ わたしの唄声を聴いてね 遥かな笑顔を見てね そしていまは 抱きしめて 時は移ろい行きて ものはみな失われ 朧に浮かぶ影は 草の想い ひとり砂に生まれて ふたり露に暮らせば よろこびとかなしみの 花の形見