[00:08.420]僕が初めて沖縄にいった時 [00:15.970]何となく物悲しく思えたのは [00:23.510]それがまるで日本の縮図であるかのように [00:31.300]アメリカに囲まれていたからです [00:36.360] [00:42.860]とはいえ94年、夏の沖縄は [00:50.460]Tシャツが体にへばりつくような暑さで [00:58.250]憂鬱なことは全部 夜の海に脱ぎ捨てて [01:06.090]適当に二、三発の恋もしました [01:10.850] [01:13.920]ミンミン ミンミンと蝉が鳴いていたのは [01:21.530]歓喜の歌かそれとも嘆きのブルースか [01:29.270]もはや知るすべはないがあの蝉の声に似たような [01:37.020]泣き笑いの歌を奏で僕らは進む [01:42.400] [01:45.500]いろんな街を歩き いろんな人に出会い [01:53.240]口にした「さようなら」は数しれず [02:00.930]そして今想うことは 大胆にも想うことは [02:08.870]あぁ もっともっと 誰かを愛したい [02:13.940] [02:20.440]酒の味を覚え始めてからは [02:28.160]いろんなモノを飲み歩きもしました [02:35.670]そして世界一のお酒を見つけました [02:43.420]それは必死で働いた後の酒です [02:48.690] [02:51.170]戦後の日本を支えた物の正体が [02:58.800]何となく透けて見えるこの頃は [03:06.450]平和とは自由とは何か [03:10.250]国家とは家族とは何か [03:14.180]柄にもなく考えたりもしています [03:19.020] [03:21.930]生まれた場所を離れ 夢からも遠くそれて [03:29.460]あぁ僕はどこへ辿り着くのだろう [03:37.080]今日も電車に揺られ 車窓に映る顔は [03:44.520]そうほんのちょっとくたびれているけれど [03:49.860] [04:25.360]神は我等を救い賜うのでしょうか [04:32.730]それとも科学がそれに代わるのでしょうか [04:40.100]永遠でありたいと思うのは野暮でしょうか [04:47.510]全能でありたいと願うのはエゴでしょうか [04:52.670] [04:55.860]時の流れは速く もう三十なのだけれど [05:03.210]あぁ僕に何が残せると言うのだろう [05:10.570]変わっていったモノと 今だ変わらぬモノが [05:18.020]あぁ 良くも悪くもいっぱいあるけれど [05:23.040] [05:29.090]そして99年夏の沖縄で [05:36.590]取りあえず僕らの旅もまた終わり [05:44.160]愛する人たちと 愛してくれた人たちと [05:51.580]世界一の酒を飲み交わしたのです [05:56.490] [06:02.980]最後の曲が終わり 音がなり止んだ時 [06:10.460]あぁ僕はそこで何を思ったのだろう [06:17.880]選んだ路とはいえ 時に険しくもあり [06:25.210]些細なことで僕らは泣き笑う [06:29.930] [06:33.590]いろんな街を歩き いろんな人に出会う [06:40.880]これからだってそれはそうなんだけど [06:48.260]そして今想うことは たった一つ想うことは [06:55.670]あぁ いつかまたこの街で歌いたい [07:02.770]あぁ きっとまたあの街でも歌いたい [07:10.050]あぁ そして君にこの歌を聞かせたい [07:16.110] [07:37.940]おわり