[00:20.80]拝啓。 [00:21.61]君は元気ですか?初めて手紙なんか書きます。 [00:26.30]僕はなんとなく元気です。独りにも少し慣れました。 [00:31.30]帰り道、夜の公園が満開の櫻だったんで、 [00:36.68]君の事を想ったりしてます。 [00:41.81]まっ黒い空にうかんで櫻はあえいでいるようです。 [00:47.35]世界の微熱があがるから景色が歪んで見えてきます。 [00:51.97]それが恋のせいなら、きっと、いつか僕らは虫の息。 [00:57.35]最期の蕾がひらいていきます。 [01:03.16]ハローハロー聞こえますか? [01:08.41]僕は僕でいれますか? [01:13.60]祈る手に花びらです。君に触れたようです。 [01:23.10]あざやかな色で音をたてて櫻が咲く。 [01:32.04]君の声を追いかけてく。こぼれてくる恋のカケラ。 [01:42.35]見上げたなら、花降る春。 [01:51.65] [02:07.16]あったかい風が吹いてきます。もうすぐ春の嵐が来ます。 [02:12.35]狂ったように咲いてるけど、いずれは散りゆく運命です。 [02:17.66]それが恋にもよく似ていて、いつかの僕らにそっくりで、 [02:22.79]思い出し笑いしてしまいます。 [02:28.79]ハローハローどこですか? [02:33.91]僕に何ができますか? [02:39.08]探す手に花びらです。君に触れたようです。 [02:48.72]あざやかな色で音をたてて櫻が咲く。 [02:57.53]繋いだ手が離れていく。こぼれてくる千の願い。 [03:07.99]見上げたなら、花降る春。 [03:17.67] [03:32.56]舞い散る櫻で君の顔が見えなくなる。 [03:41.62]淡い夢が覚めてくから、こぼれるのは涙で――――――。 [03:50.87]あざやかな色で音をたてて櫻が咲く。 [03:59.74]大切だったものは全部、この木の下に埋めていくよ。 [04:10.06]目の前には、別れる春。 [04:15.25]見上げたなら、花降る春。 [04:23.43]僕の上に、僕の上に、そっと――――――。 [04:45.54]