指の隙間を抜けてく 熱い溜息広がる 血の流れさえ感じる 握る格子に伝わっていて 火照るその頬にキスをして消えた 同じ眠り姫は サヨナラ言った後 夜空まで紅く染めて微笑む 「我こそ孤独だ」 と 幼き姿を映しては 白く細き腕を いつまでも眺めて どれだけ壊すなら 大切なものと抱きし める 歯止めが利かぬほど この夜を砕き 美しく闇を変えて 月紅く 夜よ が染めてく 無垢で可憐なヴィーナス 血の温もりが織り成す 滲む孤独なアンチテーゼは 逸はや るその胸に響かせて魅せた 古い映画のように サヨナラ言う前に 握ってた手さえ脆く引き裂く 「君の名も知らぬ」 と 幼き翼を 開ひら いては 紅く丸い月を いつまでも眺めて これだけ離すなら 大切なものを知らしめる 歯止めが利かぬほど この夜を抱き 美しく闇へ響け 「我こそ孤独だ」 と 幼き姿を映しては 白く細き腕を いつまでも眺めて どれだけ壊すなら 大切なものと抱きしめる 歯止めが利かぬほど この夜を砕き 美しく闇を変えて