山陰の 小さな駅に 名も知らぬ 花が咲いてた あの人の 生まれ故郷と 聞いてきた 信濃路の果て 人の世の 別れは常と 夕暮れの 風がさとした あの人は なぜに言ったと 山鳩も 昔を読んだ 傾いた 藁葺き屋根に 灯火づき 一人泣いてた あの人が 住んで磯で 田舟来た 山陰の駅