たった、たった たった一言が左房に刺さり。 たった1cmの小骨みたいに。 最後は泣きじゃくり、思い出を並べてばかり。 たった一人きり。 たった、たった 忘れちゃ駄目だよ。 ここに来ちゃ駄目。ダメでしょう。 私たちは、他人に戻ろう。 急いで行くんだよ? ここに居ちゃ駄目。ダメでしょう? 手放すのは私だけだった。 たった。 たった一度の齟齬だったんだ。 作词作曲: Sori Sawada たった一言が左房に刺さり。 Guest Vocal: saya たったそれだけのことだったんだ。 たった数cmの。 たった、たった あなたの荷物はあとで送るよ。 だからさ、私たちは他人に戻ろう。 この部屋の中では笑っていよう。 認めよう。まだ二人は信じていた。 たったった 笑うなよと、溜めた涙を瞼で潰して、落とした。 どうしようもない私たちのから騒ぎ。 空けた缶ビールは二人で二本。 気丈に振舞えた、机上の私。 その場の雰囲気で抱きしめたなら。 或いは、私たちは鞘に戻ろう。 そんな冗談で〆る会話ができたんだ。 それだけでもう十分だよ。 希望の類は捨てておくから。 せめて痛み分けをしましょう。 別々じゃなくて、枝分かれする未来を。 私も心細いんだよ。 振り返って。 発ったあなたの背を見送った。 たった数秒後に涙が落ちだ。 そのまま一人きり、玄関は開けたきり。 たった一度きり。 たった、たった