作词 : 澤田空海理 Vocal:saya 光彩陸離の花火が夜の東京に舞う。 億劫になてしまった。スカートの皺のせい? 見慣れた着回し。 流石に呆れてしまうよな。 私に会うのに慣れてきたんだとか。 いい加減、拗ねるよ。 浴衣を着ようなんて言うと 面倒くさがるのが目に浮かぶ。 私は着たいんじゃない。 見たいのだ。それを分かれ。 何年目の付き合いだろう。 何年目の友達なんだろう。 それを汲み取れたりしないか。 スカートが嫋やかに翻る。 一向に終わる気配のない、いたちごっこは。 言った方が負けみたい。私はそれでもいいのに。 違うの。本当は尺に触るから言えないだけ。 いや、それも嘘だ。時々、怖いんだ。 動いていくのが。 変わっていくのが。 上がる間、覚めない夢。 朝より夜の方が眩しい。 私は、期待をする。 見たいのだ。その先すら。 終電間際、いっそのこと。 ブルーシートで今日を跨ごう。 きっと間違ったりしないね。 大切に思ってくれているのね。 そのまま二人、海岸線に沿った。 いく宛てあど、とうにない。 帯がないのに苦しい。 胸を締めつけるようだ。 「苦しい」と声にして、心配させてみたいな。 あなたは優しいから。 変わんないよ。わかんないよ。 変わったって、構わないよ。 光彩陸離の花火だ。それは遠く。遠く。 一斉に帰りだす人、それに違わぬように。 光芒一閃の恋は、遥か遠く。遠く。 臆病になってしまった。 スカート皺のせいにしたかった。 三駅程度、歩こうよ。なんて冗談よ。 帰ろうか。戻れなくなる前に。 次こそ着よう。浴衣を着よう。 面倒くさくなっても褒めてよ。 似合ってると言わせてやる。 だから、来年も行こう。 何年目の付き合いだろう。 何年目の友達なんだろう。 それを汲み取った別れ際。 スカートが軽やかに翻る。