ハロー、ハロー。 それには、鼓膜が震えた。 そろそろだと思っていた。 涙は落ちるが。 作词作曲: Sori Sawada Vocal: Sori Sawada 「ありがと」それだけ。 最後に言えてよかったよ。 「案外、素っ気ないね」って あなたが言うのが。 二人のためのさよならなんて欺瞞でしかなかった。 後悔は、口にすると美しいから。 私しかいないあなたは最初からいなかった。 それでいいじゃないか。 私が買った苗で育てた 蕃茄はいつか腐るだろうか。 例えば、水のやりすぎなら どれほどの僥倖か。 今頃、きっと赤く育ってさ。 あなたの側にいるだろうか。 皮肉な話ですか。 私は思っていた。最後にこう思っていた。 あなたが味方じゃなくて本当に良かったと。 きっと大切にしても、されても、距離が埋まらなかった。 優しさは愛じゃないから。形がないから。 大切に育てたものは似ても似つかなかった。 それじゃ仕方ないね。このままじゃ。 じゃあな、元気で。 幸せになってね、なんて思わないよ。 私は、どうにかうまくやるから。 心配しないで。偶には、電話でもして。 ハロー、ハロー。 今朝方、手紙を宛てたよ。 熟していたかな。あなたと私は。 宛名のない便箋を片手に、あなたは何を思うのか。 私との思い出なんて食べてしまえよ。 そしたら。 あなたが言った「潮時」なんてさ。 私はとっくに感じてんた。 それでも生きていくつもりだったよ。 本当だよ。少なくとも、私は。 きっと赤く育っている。 あなたも捨てられずに持ってる。 大事な何かのように。