世界の果ては 案外近くて 見下ろした先は 盲目の世界 毒が廻って麻痺したのは 存外 喜怒哀楽かもね 皮肉なことに一番 嫌いなものだけは残った 消えてしまいたい 忘れられたい こんな僕に差し伸べられた 名前のない花の色 鮮明に映った 消えてしまった 忘れ去った 感情を指折り数えて どうやら僕には何も 誇るべきものがないんだ 話したいんだろう 求めたいんだろう 押し付けられたのは 安っぽい偽善 知らないふり 即ち防御 そんなに強く出来てないよ どうして他人事には 甘い蜜の味がするんだ 逃げてしまいたい 目を逸らしたい そんな残酷な現実は 僕以外の人たちにはどうでもいいことで そんなことも分らないほど 子供じゃない 純粋じゃない 「じゃあ一体なんなの?」 君は何て答えてくれるの 枯れたと思っていた 蕾に気付いて 涙が流れた 消えてしまいたい 忘れられたい こんな僕に差し伸べられた 花の名を呼んだその時 蕾は開いた こんなにも愛おしく スローモーションで開いてく 最後の光景 やがて 光とともに消えた