柔らかな腕に抱かれ 産声を上げた私は 降り注ぐ愛の中で 幸せ続く筈だった 穢れを知らぬ私に お母様が語りかけた この王国の女王に お前はなるんだよと 両親は争う 互いの良心のため 後戻りはできない 心壊れていた 鈍く翳した 父の握る刃が 燃える激情が渦巻く 母の命を奪う 飛び散る真紅に 震え怯えていた 遠い幸せが重ねた 身体(からだ)動かなかった 父は私を殴って 奴隷のように扱った 落とされた身分でも 痛みは感じると知った 大きな教会を建て その祈りは誰の為 貴方が信じる神を 私は信じはしない 新しい母だけが 優しく微笑みかけた 私を守るために 神の犠牲となる 高く掲げた (父の十字架が) 灼ける詠唱が飛び交う中で (母の命を奪う) 噴き出す真紅に 目覚めかけた気持ち(失う理性を抑えた) 忍び込む部屋 父に差し込む鈍色の刃 溢れる真紅を ずっと眺めていた(鏡に映る 微笑み) 炎放て 教会に 女王になった この私が 滅ぶべき神を裁くから······ 真紅く染めろ 異教徒を······ 許されぬ罪に 罰を下ろす 血塗れた衝動の先へ.....