(遠くに行きたい) (耐えても報われない) (桜姫) 嘘をつけない幼い鳥は 春を待ちわび あなたの夢を見る あぁ、開いたこの手は もう、前世を手放したのだから 自由に生きていく 私として 恋を知りたい 墨染の花(ひとりだけ 沈んでいる 見下ろして 追い詰めて) はらはら落ちていく(歪んでいる貴方の) 涙には気づかないままに(顔を忘れない) 染まりゆく 季節を追いかけ(恨むなら 呪うなら どこまでも 追いかけて) 体は朽ちていく(そしてまた巡り) 鳴らない鐘の音をもう一度 (合いたい 来世の貴方) 聴かせて 私はひとり 夜に抱かれて 春を散らして あなたの影を断つ 心はひとつ 分け合えぬなら 想いのままに 求め合うのもいい あぁ、罪に蝕まれ その、青くおぞましい姿を 月夜に晒した あなただから 全て知りたい 愛欲の花(ひとりだけ 沈んでいる 見下ろして 追い詰めて) ゆらゆら揺れている(歪んでいる貴方の) 水面が映し出す微笑み(顔を忘れない) 壊れゆく 明日に耐えても(恨むなら 呪うなら どこまでも 追いかけて) 想いは枯れていく(そしてまた巡り) 飛べない鳥の名をもう二度と(合いたい 来世の貴方) 口にしない (遠くに行きたい) (耐えても報われない) (白菊 海の冷たさが) (突き刺すような痛み) 恋を知りたい 墨染の花 きらきら輝いた 戻らない日々にさようなら 息絶える 愛しい人よ まだ、まだ 終わらない 止まらない衝動の刃、かざす 恋を知りたい 墨染の花(ひとりだけ 沈んでいる 見下ろして 追い詰めて) はらはら落ちていく(歪んでいる貴方の) 涙には気づかないままに(顔を忘れない) 少しでも 弱さを見せたら(恨むなら 呪うなら どこまでも 追いかけて) この足は動かない(そしてまた巡り) 全てを背負い歩いていくの(合いたい 来世の貴方) 孤独さえ (遠くに行きたい) (耐えても報われない) (季節が過ぎた 雪解けは) (心も解かす救いになると)