檻の中に咲いた 孤独な薔薇 誰の目にも触れぬまま病んでいる 与えられたものは ただひとつの 上辺を優しく繕った言葉だけ いつか夢に見た 空へ羽ばたく朝を 今日も待ちわびて やがて狂ってゆくよ 叶えられる訳が無いという現実に 胸の奥 本当は気づいている 時計の針刻む 冷たい音 意識は無く 決められた通りに 語りかける相手などは居ない この空間に反響して 鳴り止まず 何も感じない日常 繰り返すなら 何が違うだろう 回るだけの針と いつか自由になる そんな淡い期待 はじめから醒めている 信じていない 人形は何を想う 光さえも届かない世界で 人形は何を求めて微笑む 果てしの無い時を越えて 尚も佇んでる 定められた道の その先には 出口の無い迷宮が待っている 螺旋模様描く 抜け出せない悠久へと 堕ちてゆく 何も見えないと思い込んでいるから 何が欲しいのかさえも判っていない 胸騒ぎにいつも振り回されては 知らぬ間に 自らを傷つけている 人形は何を想う 光さえも届かない世界で 人形は何を求めて微笑む 果てしの無い時を越えて 尚も佇んでる ああ 抱きしめられ 愛情に包まれた日々を 今でも思い出して 黒い涙 溢れ出す 人形は何を想う 闇は過去と未来をも隠して 人形は何を求めて微笑む 唇乾いて ひび割れてく 人形は何を想う 光さえも届かない世界で 人形は何を求めて微笑む 果てしの無い時を越えて 尚も佇んでる