月のない夜を歩いた 向かう先は朧気なまま ―人ではどこへも行けない 私はまだちっぽけで 繫いだままでいられるのが 2つだけなのはどうしてだろう 花びらを掴もうとすれば ふいに霞んで消えた まだ眠っていたいからと 夢を描いたんだ 夜に彷徨う君が迷わぬよう 星を浮かべて 誰かが待つ朝を目指す 長い旅路で口ずさめる歌になれたらいい そう思ったからこの部屋でまた夜を歌う 特別なことなどなくて ただ肩を並べて歩いた ツキの無い私と一緒に 泥だらけになってまで “同じ空を見たい いずれ夜は明けるから”と 群青を描いたいんだ 不揃いな青をただ持ち寄り重ね合わせて それぞれの朝を目指す 長い旅路で口ずさめる歌があったから 今日も笑って叫んでいられるのだから 夢を描いたんだ 夜に彷徨う君が迷わぬよう 星を浮かべて 誰かが待つ朝を目指す 長い旅路で口ずさめる歌になれたなら そうなれたなら 夜は明けて 終わりの朝に 夢はお終い。 さぁ目を開けて まどろみを泳いで おはようしないと ほらねまた怒られちゃう 昨日よりも今日の君が 前を向けますように 裏側からそう願う 私もまた…