[00:21.02]不思議なことに彼女を見ていると私はまだ安心なんだと [00:24.21]そう思わせてもらえるのです まるでそれは魔法みたいに [00:28.12]平凡を具現化したような 平穏が乗り移ったような [00:31.83]平均が服を着たような 制服は膝下10cmみたいな [00:36.09] [00:36.25]そんな彼女が一体どうしてと思うけど [00:38.48]どうやら磔にされて燃やされてしまったらしい [00:40.72]新しい魂などバカバカしいな [00:43.52]裁判にゃそもそも意味もなく 第三の意見など虚しく [00:46.95]階段から落ちて運ばれていくのを見ていた [00:51.40] [00:51.68]自分じゃなくて本当に良かったな [00:57.34]あの子みたいな魔法が使えなくって良かったなんて思うよ [01:08.30] [01:08.55]いやいやこれは作り話で ただのおとぎ話で [01:13.59]僕よりも先に隣のあの子が選ばれますように [01:17.39]なんて思っていないさ だって僕とは無関係で [01:21.05]本当にそうだったらいいんだけど… [01:25.11] [01:41.77]「ねぇねぇそういえばあの子 なんとなく気に食わないんだよ [01:44.92]ねぇ君はどう思う?ねぇ君はどう思う? [01:48.22]だってさ、私とても弱いから誰かのせいにしないと [01:52.70]心が折れちゃう 涙こぼれちゃう [01:54.65]溺れちゃう 凍えちゃう 誰か殺せちゃう」 [01:56.88] [01:57.03]『あぁ、そんなふうに弱さを受け入れられないあなたが [02:00.02]なんかとてもすごくかなり可愛そうだなって思います。 [02:03.38]実のところ、区別して、差別して、格別の軽蔑をしております。』 [02:09.32]んなこと言えないんだけど [02:12.01] [02:12.15]口に出せばなにか変わるのかな [02:17.96]そんなことわかってるんだ そういつだって自分が一番ね [02:28.92] [02:29.11]あいにくこれは真実で ただのノンフィクションで [02:34.18]僕よりも先に隣のあの子が選ばれて良かった [02:37.88]なんて思ってしまった だってどうしようもないんだ [02:41.64]誰だって焼かれたくないんだ [02:45.56] [02:45.81]いつの間にか僕等は醜い怪物になっていて [02:49.12]誰かの平穏を奪って欲望を満たしていたんだ [02:52.87]そんな資格ないのに 必要もないはずなのに [02:56.22]一体何がしたいんだい [02:59.13] [03:29.08]いやいやこれは作り話で ただのおとぎ話で [03:34.18]昨日テレビで流れてたどこかの不幸な出来事で [03:37.73]隣のあの子が裸足で登校したって [03:41.58]決して無関係で [03:43.63] [03:46.01]いやいやこれが真実で ただのノンフィクションで [03:51.30]今日もまるで日が昇るみたいに起こる出来事で [03:54.91]君がやめたって 僕がやらなくたって [03:58.91]今日も回り続けんだ [04:02.54] [04:02.69]やがて魔女が死んで怪物はやっと気づくんだ [04:06.24]いつまでも解けることのない呪いに掛かったんだって [04:10.00]傍観者の罪科を 屋上を染めた夕日を [04:13.40]忘れることは