ともしびが ひとつ またたいて ふたつ 暗がりに浮かび 道を照らす ただ帰りたいと うつむく私を その優しい手が なぐさめた あなたから生まれる音楽は 鼓動のよう 聴こえる?   深まる霧の彼方から 私を呼んでいるのは誰? 震える指を伸ばしても 寒い夜があるだけ 冴えて凍りつく窓辺には かすかな天使の羽の音 滲んで広がる不安を あなたが包んでくれるの -Music- まよいびと ひとり さがしびと ふたり いばらの葉陰に 立ち尽くす 月の下 つづく螺旋を 昇るように落ちてく まわるまわるよ ひそやかに 運命を乗せた円環 たどり着けはしない私も 記憶取り残して どうして こころ震えるの どうして 涙こぼれるの こんなにも強くあなたを なつかしく想うのは なぜ 照らされた 月のひかりに さらわれる 私はここに居るの? 階段でめくるページの 終幕は途切れて つなぎあわせた指先へ ほにかに伝わるぬくもり 一人きりじゃないとずっと 教えてくれるように まわるまわるよ 穏やかに 暖かな眠りに漂う いつかまぶしい日差しの中 あなたと歩いて行きたい 照らされた 月のひかりに さらわれる 私はここに居るの? 私を呼んでいるのは誰?