このままでいいなら ただ傍にいれる 指を延ばせば届く距離で 偽りのバランス 一握りのプライド 今夜壊してみよう なんて 途切れがちな携帯の 君の声はまるで 泣いてるよう つかんだ腕を 引き寄せる事もなく 立ち尽くすだけ ふたりの上には 切れそうな月 身動きもできずに 「臆病者だ」と嘲う 冷めかけた夜 ありもしないルールや 賭けのような態度 嘘で苦しめ合うのはやめよう 眼が合えば途端に 飲み込んだ台詞 ふいにイラだちドアを蹴った 触れかけた唇の 目眩にも似た距離 遠すぎて もう戻れない 知っていた筈なのに 言葉なくした ふたりの上には 刺すような月 暴れそうな痛みを 強がりで逸らしたら 消えそうな夜 つかんだ腕を 引き寄せる事もなく 立ち尽くすだけ ふたりの上には 切れそうな月 身動きもできずに 「臆病者だ」と嘲う 冷めかけた夜