幻だったプールサイド 白い恋をした夏のこと すり抜けた春に手を振って 花が咲いた 「さようなら」なんて言えなくて ぬるい夏をまた迎えている 白昼、ただぶら下がって 鉄のような 青が刺さる 四月の霧は青すぎて スカートが揺れて 霞んでる 横目で見てた君の顔 思い出しそうだ きっと愛なんて どうしようもないくらい瑣末だよ 「夏に背を向けて咲くんだ」と 君なんてもう嫌いだよ 嫌いだから 「バイバイ」 それじゃ、お元気で 「無条件に愛されたいわ」 鼓膜まで響いた銃声 屋上、時刻15:08 たった今 春が死んだ 最期の朝に触らせて 白い肌に その瞳に 汚れてしまった愛を着てる制服の少女 ずっと相対な春と夏の間で アンチテーゼを提示する花 君なんてもう嫌いだよ 嫌いだけど 最後、何を言ったらいい? 愛だとか恋だとかどうでもいいくらい好きになれたさ 花のように真っ直ぐに生きられたらさ 楽だな ハチスは夏に背を向けたまま枯れたよ 命は美しく儚く だからきっと大丈夫生きていける 「どうかしてるよ全部」 愛なんて どうしようもないくらい瑣末だよ 「夏に背を向けて咲くんだ」と だから君なんてもう嫌いだよ 嫌いだから 「バイバイ」 それじゃ、お元気で 「最後、ひとつだけいい?」 「最低な人生でした」