すり硝子越し 日和見の日々 今朝の冬 ポットの呼吸をじっと聞いている それに混じりティースプーンの金属が まろやかに現実を呼び起こす お腹がすいた 玄関先で送り出した 帰ってくるのを知っているから 今日の退屈も、昨日の変態も なんてことない となりの猫がじっと睨んでいる それに旧い冷蔵庫の唸り声が えも言わず空ささやきを呼びこす 泣きたくなった しとしと雨が降り出した 帰ってくるまで堪えきれずに 今日の約束を、こんな心許なさで 破ってしまいそう すり硝子越し 小雨模様 あの人の