今は潰えし古を記す 忘らるる記憶より 選ばれし白き幼子 始まりの語り部となれ 生まれ咲いて何処へゆくの? 繋ぐ糸を手繰り寄せては ひとつふたつ千切れてゆく 踊り揺れて雪が堕ちる 溶けて流れ涙と混ざる 誰も誰も気付かないで 永久に眠らない夜を 渡り彷徨う私は 高く輝いた月を見上げ 微かな薫りを拾おう 堅く結んだ絆を抱いて 千切れた欠片集めて 雪解けに涙預け 永久に続いてく痛みを いつか母がくれた言葉 いつまでもこの胸に響く 蒼穹をゆく鳥のようにと 定められた行く先に 未来など無いのだと 死に逝く檻から 抜け出す勇気が今扉を開く 眠らぬ夜に出逢った奇跡 二つの光眩しく その懐かしい薫りに 魅せられ誘われて 強く硬く結んだ絆を抱いて 己の罪を嘆くよう 雪解けに涙隠し 世界の終わりを見ていた