作曲 : 銀鱗P 作词 : 銀鱗P 編曲:銀鱗P 宛名を綴られていない 手紙 片手に踏み出す 明かり消えかけるこの道を 吹かぬ風が撫でた 伸びた影は陰へと消えて 辿る道さえ呑み込んでく どこからか聞こえる あの声 どうか まだ消えずに 折ったペンは何本目? 投げた「ゴミ」焼いてしまいたい 戻れないことを悔やみ 繰り返して…また噤んだ 「何度書き直したとこで、同じこと繰り返すだろう?」 無力な僕の前に… 差出人の名前はなく 文字も水で滲んだようで 読めやしない内容なのに 大事にしまった 『これは君が僕だけに くれた最初の手紙で 忘れたくないよ、これだけは 君が忘れても』 いつまでそこに居るの 呼吸の仕方、覚えてる? 投げ捨てたのはゴミじゃない 大事に認めた言葉 広い海の真ん中で 弧を描き 漣、立てる 水の向こうの「僕」の声が聴きたい 「残された者の想いは儚く…叶うのならば」 『その手を伸ばして!』 冷えた水底に響く 涙を湛えた歌を 奏でるのは、僕じゃない さぁ、息を吸って 飛沫の声も歌になる 君が気付いてくれたから 僕らは 二度と会えないけれど――― 終わり