嗚呼、何故!と悲鳴(こえ)のありながら。 それを見下げる影よ。 何故それならその影を かくもいみじくも信じたろう? いつかは覚えていない 生まれたその理由も 何かを手にしたとして 何か変わるというだろう? 己の命は 己が価値を知る 誰が壇上(て)で踊るのを 数奇な運命と呼ぶだろう? ——さあ、今。 ここに“我ら”伴に天を射ち、地を統べ、光照らそう。 この手握る栄光は 誰にも奪わせるなく! 嗚呼、騙し騙されることが 現世の常ならば 己以外の誰かを どうして信じられたものだろう? 嗚呼、何故!と怒声(こえ)のありながら。 それを見下げる影よ。 何故総てが敵とても 己の正義が揺らぐだろう? 勝てよ! 見捨てられた「嫌われ者(せいぎのみかた)」の命 この礎として、我らの歴史は遥か——。 さあ 今 その永き眠りに 終りを告げ この命のまま その存在 その身の限り 道具として 全てを尽くせ 我らが痛み 我らが挫き 我らが悼み 我らが嘆き 我らが護り 我らが誓い 我らが祈り 我らが願い 騙る理想に、捧ぐ覚悟を! 掲ぐ理想に、捧ぐ覚悟を! 騙る正義に、捧ぐ覚悟を!! 掲ぐ正義に、捧ぐ覚悟を!! 嗚呼、嘗ての歴史の総て この背に背負うならば 己以外の誰かが どうして天に相応しいか? 嗚呼、何故!何故かと訊いたのか? 己見下げる影よ。 何故“道具”が意義を問う 全ては正義の名の元に 嗚呼、何故、その姿でなくも 誰にも拠らぬ意志が 己の正義の影と終ぞ知ることなどはない 克てよ! 朽ち果てた「嫌われ者(せいぎのみかた)」の命 この礎となれ。我らが明日が為! 断てよ!! 世界に一人「正義の味方」は一人 この礎となろう。我らの歴史は遥か——!